平成14年に社会保険労務士になりました。
社労士事務所に雇ってもらい、顧問先を何社か持たせていただきましたが、当時は法令遵守などとはほど遠い労務管理をしていることに大きな衝撃を受けました。
理想に燃え「法律では・・・」を必死で連発する私は、顧問先の社長から「立石さんみたいに真面目にやっていたら会社がつぶれてしまう」と一蹴されていたものです。
それでも当時は一般の労働者の方の権利意識があまり高くはなく、労務に関する知識もほとんどなかったこともあり、労使トラブルに発展することは稀であったと記憶しております。
しかし今はどうでしょうか?
労働者も労働法に興味を持ち、自らインターネットなどで情報収集することが当たり前の時代となりました。
労働者が経営者を提訴する未払残業代請求の裁判件数は年々増加し、裁判に負けて倒産する会社も少なくないと聞きます。
労務管理の“穴”は、時には経営の命取りになることもあるのです。
2019年4月に施行された働き方改革関連法により、守らなければいけない法律が増え、労務管理の複雑さも増しました。
これを機に御社の労務管理の“穴”がないかを点検、改善し、経営基盤をしっかりと整えてまいりましょう。